司潤吉は鶴田浩二である・S30年 |
「歌の履歴書」インタビューは松竹京都で「獄門帳」撮影中とのこと……[映画ファンS30.8] |
レコード売上げ・S27年 | 「吹込み風景」にレコード売上げのことを書いていたが、前年(27年)の売上げ記事があったのでUPしました。 ……[近代映画S28.3] 誰が一番ヒットしているか 堀田金四郎 (前・後省略) 現在どんな流行歌がヒットして、そしてどんな歌手が人気があるか、というと、まず昨年一番よく売れたヒット盤のベスト・テンを各レコード会社が発表した発売枚数で選ぶと(昭和27年11月末日現在の〆切ですから12月の分は含んでいません)次のようです。 01‥「トコトン節」 コロムビア、久保幸江 01‥「テネシー・ワルツ」 キング、江利チエミ(各25万枚) 03‥「りんご追分」 コロムビア、美空ひばり(19万枚) 04‥「ロンドンの街角で」 ビクター、小畑実(17万6千枚) 05‥「こんな私ぢゃなかったに」 コロムビア、神楽坂はん子(16万5千枚) 06‥「さすらひの船唄」 ビクター、鶴田浩二(記入無し) 07‥「悲しき小鳩」 コロムビア、美空ひばり(14万枚) 08‥「あゝモンテンルパの夜は更けて」 ビクター、渡辺はま子(13万5千) 09‥「お祭りマンボ」 コロムビア、美空ひばり(12万5千枚) 10‥「彌太郎笠」 ビクター、鶴田浩二(11万4千枚) という順位になり、以上十曲のうち美空が一人で三曲も占めて相変らず彼女のレコードは満遍なく、人気も男女を通じて前年に引続きN01の地位が動きません。次いで映画スタアの鶴田浩二が二曲でビクターの専属歌手になって以来ヒット盤を続出して、流行歌のほうでは先輩の小畑実に肉迫し、女性歌手で、神楽坂はん子のめざましい進出が眼立っています。 以上の十萬枚以上売れたベストテンに続いて五萬枚以上売れたのが、やはり十一月末日現在で 11‥「ツー・ヤング」 江利チエミ(10万枚) 12‥「東京の恋人」 津村謙(9万5千枚) 13‥「ギター月夜」 霧島昇(8万9千枚) 13‥「リルを探してくれないか」 津村謙 13‥「佐渡ケ島悲歌」 菅原都々子 13‥「芸者ワルツ」 はん子(各8万枚) 17‥「旅の角兵衛獅子」 美空ひばり(7万5千枚) 18‥「ハワイの夜」 鶴田浩二(7万1千枚)は11月発売 19‥「娘十九はまだ純情よ」 コロムビア・ローズ(7万枚) 20‥「こだまは歌うよ」 美空ひばり 20‥「花火の舞」 岡晴夫 20‥「海のダンディ」 田端義夫(各6万枚) 23‥「上州鴉」 瀬川伸(5万3千枚) で一時ヒッ卜盤が多かった岡や田端、近江俊郎がそろってやや不振のようです。 |
司潤吉は浩ちゃんか!・S34年 | これは雑誌の記事を会誌に転載したものです。……[後援会誌S34.10.1] |
鶴田浩二セリフ覚え伝説・S34年 | 東映時代も、「鶴さんは本読みの段階からセリフが入っている。いつどこで覚えるんだろう」と撮影所の七不思議の一つにされていた。「男たちの旅路」の初稽古でも共演者たちは台本なしで台詞を言う鶴さんにショックを受けたらしい。これは高田劇団にいた時からの教育だったのかな?……[後援会誌S34.10.1] |
鶴田浩二と三島由紀夫1・S29年 | 【三島由紀夫、左手に映画】を読んで、もしこれを実際に読んでいたら一段と考証が深まったのではないかと思い、これからの為に掲載します。雑誌「自衛8月号」1巻1号(防衛報道協会出版部)の中の『もし徴兵令が布かれたら─ 對談・若き世代の眞情 ─』 上記を踏まえると「週刊プレイボーイS44.7.8号」の対談後、三島邸で夜明け近くまで話し「文化防衛論」と「英霊の声」を贈られ、その見返しに『初対面の意気投合を記念して・三島由紀夫』とサインしている初対面とは、昭和29年のことかと思う。 |
「愛の歴史」エピソード・S30年 | 巷では上映されているようだが、ついでにこれもどうぞ。……[東京映画撮影所通信№77-S30.8] ・僕の愛の歴史 或る日のセットで、出演中の鶴田浩二が、突然数年来相愛の仲だった中尾照子さんとの婚約を発表した。新聞社、雑誌社が車を連らねてスッ飛んで来るし、電話はジャンジャンかかって来るしで、とても撮影どころではなくなってしまったが、その記者連中が囲んでいる中で当の鶴田は悠々と芝居をつづけ、流石に堂々たる貫録を見せていた。 が、セットも終って、いよいよインタヴューとなると、嬉しいながらも、ガラになく照れてしまい、そばにいた司葉子あたりから 「あら、鶴田さんでもテレるんですか?」 と言われる始末に、流石の鶴田。 「こんな時ぐらいテレさせてくれよ、いまやってるのは映画の〝愛の歴史〟だけど、今度は僕個人のほんとうの〝愛の歴史〟が始まるんだからね……」 ・汗の歴史? 去る日のセット。さなきだに暑いのに、お熱いラブシーンの撮影が、これまた四十度以上もあるというステージの中で行われ、シーンの関係上二人とも秋の衣裳で全身汗まみれで、とにかく無我夢中で撮影を終了。 ところが固く抱き合っていた二人が離れてみると、鶴田の背広に司の顔の跡が、また司の背には鶴田の手の跡が、何れもクッキリとついている始末。それを見て鶴田の曰く、 「こんなに汗をかいたことははじめてだね、とんだ〝汗の歴史〟が生れたョ」 |
仕立屋から見た右肩下りの秘密・S30年 |
鶴田さんのお洋服はいつも私共でお仕立てしておりますが、鶴田さんは日頃野球その他のスポーツで身体を鍛えていられるせいか、右肩が非常に発達していて右肩が下っています。袖丈も標準よりー吋も長く左よりも右の方がやや長目です。ですからお仕立の苦労といいますと肩の線くらいなものでしよう。 お好みの色はグレー系統で、特にグリーンがかった無地ものがよくお似合いです。型は大柄な体格でいらっしやるのでダブル、シングルどちらでも良くお似合いですが、殊にシングルの二つボタンで上りは細く長目なWラインをあまりシボラないものという、最新のスタイルが一番良くお似合いになる様です。 鶴田さんは、スタイルに就ては大変に詳しく研究しておられるので、かえって私共が戸迷いすることがある位です。 赤門前 不二屋洋服店……[平凡スタア・グラフS30.5] |
襲撃事件異聞・S28年 | 「事件について」当時の記事の一つ。異質だったので挙げて見ました。……[ニューストーリィS28.3] |
「飛車角」エピソード1・S38年 | ・ 飛車角のいれずみは、深川彫りの背中がひごいの滝のぼりでいれずみ画家が7時間かけて描きあげたもの。……[週刊大衆S38.3.2] ・ 頭は角刈りのカツラである。鶴さん曰く「どうしても、大正のフンイキは、カツラに頼らなけりゃでませんね。ぼくのような髪型では、どんなことをしたって大正時代の男にはなれっこないですよ」……[週刊実話S38.3.18] ・ おいてけ堀の熊吉が呼びに来る前のラブシーンは、迫力がありすぎて映倫のカットにあった。……[週刊実話S38.3.18] もう少しあとだったらOKになったものを。 演技をつける沢島監督 東京撮影所のセットではもろ肌ぬいだ鶴田浩二と遊女・佐久間良子との熱烈なラブシーンが展開された。 ぬれ場を演じた佐久間は撮影が終っても疲労感で起き上がれない程。二人の迫力ある演技が、映倫をしてこの場面のカットを余儀なくさせてしまったことは残念である。 |