頁3 出演の可能性のあった映画

トップ3(不撮)4(&三船)6(軍隊)・7(を語る)9(&三島)10

掲載場所は年代順に並べる為変化します。

H27.09.09 P3-13 
S47年・ラモーの砦 小沢監督と来年はぜひ映画化しようと話合ったが(P5-04・小沢監督の鶴田評)、S46.8月に大川社長が亡くなり岡田体制になった。その過程で製作は無くなったのだろう。この時「血風 !! ラモウ守備隊(竹中労)」が書かれていたかどうかは未確認。

R02.01.17 P3-12 
S31年・オレンジ運河  この作品は(P8-10・再起に張りきる鶴田浩二)に書かれているが、

 「キネマ旬報S31年8月下旬号」に「オレンジ運河」等、登場独立プロの下半期製作活溌 「真昼の暗黒」等多く問題作品を製作した独立プロの下半期作品はアオイ・プロのシネスコ「オレンジ運河」をはじめ多くの問題作がすでに準備に入っている。現在決定している作品は次の通り。
・協同プロ=「力道山・男の魂」(天然色、監督内川清一郎、主演力道山、森繁久弥、笠智衆、チエミ、八月中旬完成)
・民芸=「われは海の子」(監督宇野重吉、八月中旬完成)「河風にかなでる子供たち」(監督森園忠、準備中、八月中旬撮入)
・アオイ・プロ=「オレンジ運河」(CS、監督佐分利信、主演鶴田浩二、森雅之、高峰三枝子、準備中、八月下旬撮入)以下の作品名略。

 もう一件、このシナリオを書いたのは灘であるが【灘千造シナリオ作品集】の説明に
昭和三一年(1956) ・「駅前広場」・「たそがれ酒場」
・「オレンジ運河」
 吉岡達夫の原作を脚色。独立プロ作品として、栄田プロデューサー、佐分利信監督で準備され、日本初のシネマスコープ作品として当時大きな話題を呼んだが、クランクイン二日前、オーナーの吉田源次郎が逐電、セットまでたてながら中止された。大木実、鶴田浩二、津島恵子、野添ひとみ等一線スターがキャスティングされていた。

 と書かれていた。

H26.04.17 P3-11 
S29年・天下泰平  週刊朝日に連載中の「天下太平」(源氏鶏太原作)は、松竹をはじめ藤本プロ、東宝、東京映画の四社間で映画化権のかく得合戦を演じているか、原作者の原〈ママ〉氏鶏太氏は主人公役(立春太吉)に鶴田浩二を希望している所から、目下、各社間で鶴田浩二争奪戦が展開されている。……[近代映画S29.7] これはS30.01に、続がS30.02に三船敏郎主演で封切られた。

H26.04.17 P3-10 
S29年・続 愛染かつら  松竹のヒット映画「君の名は」に対抗しようとして製作した大映の「愛染かつら」(監督木村恵吾、主演京マチ子、鶴田浩二)は去る4月21日に封切公開した所、これが大変なヒットを示したので、大映では大喜び、そのため同じスタッフで「続・愛染かつら」を製作しようとその準備に入った。すなわち、「続・愛染かつら」を来る七月一週に封切公開しようと予定しているが、問題は鶴田浩二の出演が可能かどうかという一点如何にかゝり、松竹と大映間に微妙な攻防戦が展開している。
 これは大映の「愛染かつら」公開に当り、松竹ではヒットしそうと見るや戦前の「愛染かつら」(田中絹代、上原謙主演)総集篇を地方で上映して大映の「愛染かつら」公開に先手を打ったりしたほどの対抗意識を示したので、大映の「愛染かつら」完成後、直ちに松竹映画「昨日と明日の間」に出演中の鶴田浩二の身体を果して大映の「続・愛染かつら」に間に合わせるよう貸すかどうかゞ問題という訳で、松竹は引き続き鶴田浩二の次回作を物色しており、目下その成り行きが注目されているものゝ要は鶴田浩二自身の意志ひとつにより決定されることなので、両社間では鶴田争奪に火花を散らしている。 ……[近代映画S29.7]

H28.08.27 P3-09 
S29年・「転落のドラム」 日本映画界のうらおもて スタヂオのお噂 「ガンバレ! 鶴田浩二」

 鶴田浩二の身辺は、ちかごろニワカに忙しい。それも仕事で忙しいのなら結構なのだが、モロモロの要素をふくんでの複推な忙しさなのである。
 近作としてとりあげた「侍ニッポン」は原作者の二重契約で揉めて、遂に暗しょうに乗りあげてしまうし、ついで永年あたためていたプランであった「転落のドラム」(後に虹の狂詩曲と改題)も東宝配給というところまでこぎつけ乍ら、これも諸事の都合で一ケ月以上も着手がおくれているのである。
 こう楽しからざる問題が連続すると、たいていの者ならヘコタレてしまうのだが、彼はよく耐えぬいた。そして松竹との準専属という間げきを縫って、大映、東宝、新星、新東宝、東京プロ等が、いろいろと手をさしのべて来る中にあっても、まどうことなく、近々、「クレインズ・クラブ」という友情で結ばれたグループをもうけ、慎重に作品をえらび、自分の思う通りの道を歩くことになったのは何よりである。若い世代を代表する。明朗な演技者の道を歩くように、ガンバレ! 鶴田浩二とドンと背中を叩いて声援を送りたいところである。 ……[画報近代映画S29.4]

H26.04.20 P3-08 
S29年・黒い影  阿部知二の「黒い影」、火野葦平の「花と龍」をやらなくちゃならない。「黒い影」は豊田四郎さんの監督 ~。
 それから「黒い影」ね。これはいいんだ「小島の春」みたいなハンセン病(旧名を管理人が変換)患者の話なんだが、あれはやりたい。……(P2-01・池部、鶴田に19の質問)より

H26.04.18 P3-07 
S28年・ここに泉あり   新しい形の音楽映画にしようと、昨年春から映画化を企劃していた「こゝに泉あり」(今井正監督)は、このほど水木洋子の脚本が完成をみたのでいよいよ撮影に入ることとなった。
 昨年予定していた鶴田浩二、津島恵子の顔合せは映画化の遅延によって変り、乙羽信子、有馬稲子、高峰秀子、久我美子等といった人気スタアの出演が噂されていたが、「女の園」「君の名は」第三部を終った松竹の岸恵子に白羽の矢が落ちこのほど正式に決定した。その他、岡田英次、小林桂樹、森繁久弥、宇野重言、滝沢修、伊藤雄之助といった異色キャストに加ヘ、一流の楽団、歌劇団等多数に出演を交渉している。……[近代映画S29.6]

H26.04.17 P3-06 
S28年・花と龍  評判小説の映画化権かく得合戦は毎度のこと、こんどはひとつの小説をめぐり前篇と後篇を別々の映画会社がそれぞれ映画にしようという変手古な現象までが飛び出して話題になっている。
 火野葦平原作の「花と龍」がそれで、この映画化権は鶴田浩二と新生プロが持っているが、これを中心に松竹と東映が争奪戦を開始、場合によると前篇を松竹、後篇を東映がという具合になりそうな按配でこんなことにでもなれば、まずめんくらうのはお客さん。
 何故、こんなややっこしい映画化にまで発展したかというと、そもそも「花と龍」の映画化権は、つい最近新生プロ(兼松廉吉主宰)と別れた鶴田浩二が、新生プロ在籍中にかく得したもので、その契約は〝新生プロの鶴田浩二〟となっているため、映画化権の半分は新生プロが持っているということで、松竹と本数契約したその第一回作品として制作する予定に、ちょいと待った、僕にも権利があるとのり出したのが東映で映画化準備を始めた新生プロという次第。
 かくして松竹、東映でふたつに分けた映画化が始まるかも知れないという珍現象とは?今日の友は明日の敵といった競争の激しい映画界エピソードのひとつである。……[近代映画S28.10] 結局は東映で、「花と竜 第一部」「第二部」が企画兼松廉吉他、主演藤田進で映画化された。浩ちゃんはS34年にTVで、S52年に舞台で務めた。映画ではS45年「日本侠客伝 昇り龍」。玉井金五郎は高倉健、鶴さんは脇で出ている。

H26.04.17 P3-05 
S28年・旅路  常夏の国ハワイから真冬の日本へまっくろになって帰って来たコウちゃんこと鶴田浩二さんは、昨年の暮は、新東宝「ハワイの夜」と松竹「学生社長」二本のカケ持ち撮影で、相変らずいそがしい日常、そしてお正月は舞台、と人気者のナヤミで休むヒマもなかったが、コウちゃんの新春第一回作品は、木下恵介監督「旅路」(大仏次郎原作)に主演が決ったもようである。……[近代映画S28.3]
 実際は大曽根監督の「闘魂」を撮っている。「旅路」はS28.07に監督中村登、佐田啓二、岸恵子で封切られた。

H27.07.26 P3-04 
S27年・人生劇場  「人生劇場 第一部(S27.11.6)」「第二部(S28.2.19)」佐分利信監督で飛車角、片岡千恵蔵。吉良常、月形竜之介。浩ちゃんの役は舟橋元が演じた青成瓢吉だろうか?

H27.07.26 P3-03 
S27年・泣き虫記者 新聞記者の生活を描く映画 「泣虫記者」鶴田浩二で?

 鶴田浩二さんは松竹と新らたに、年4本の出演契約を結び、その契約更新を期に、新生プロダクションを設立し、松竹以外の映画にも今後出演することになったが、その手始めに、東映の大作「人生劇場」に出演することになるかも知れない。
 松竹との出演契約以外に東京プロと二本の契約を結び更に、東京プロを通じて新東宝作品に二本出演することを契約したが、かねてから「人生劇場」への出演を希望、東京プロの星野和平氏を介して新東宝及び東映に交渉中のところ、両社の諒解を得ることが出来たもので、鶴田浩二「人生劇場」出演の可能性は益々濃くなって来た。東映では更に九月作品で、ベスト・セラーである「泣虫記者」(入江徳郎原作・春原政久監督)へも出演を期して、目下交渉をつゞけている。……[近代映画S27.9]
 「泣き虫記者(S27.9.18)」は春原監督。岡田英次、木村功等新劇人で撮られている。

H27.11.27 P3-02 
S27年・華やかな夜景  企画決定のあとに浩ちゃんの独立が成ったのか! 「華やかな夜景(S27.6)」は佐田啓二主演で公開された。……[映画ファンS27.6]

H27.07.25 P3-01 
S25年・宗方姉妹  私(児井英生)は、この「野戦看護婦」の前に一度だけ、彼に出演依頼したことがあった。「宗方姉妹」が、それである。京都・岡崎の旅館に鶴田を訪ねて、持参したシナリオを差し出すと、それまであぐらをかいていた鶴田は、急に正座して、台本を両手で捧げて一礼してからページを開いた。小津さんのシナリオに対する敬意からだろう。この時はスケジュールがダブっていて出演はできなかった……(P5-03・鶴田浩二の24時間勤務)より
 「宗方姉妹(S25.8.25封切)」小津監督。出演依頼は堀雄二が演じた「アカシア」のバーテンの役ではないかと思う。

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